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危険な体験談
パート7


月 日  2009年5月 15日(金)
日の出  4:58
日 没  18:54
満 潮   8:33
干 潮  16:00
天 気   晴れ、強風、波1m

今日の天気図を見ると、高気圧がすっぽりと近畿地方を覆ってきて、まったく風のない予報でしたが、気象庁の天気予報だけが波1mから1.5mになる予報でした。
だが、あの天気図では、そんな事はありっこない! しかも、土日がどちらも雨の予報だったので、金曜日にジョーカーを使ってみた。


しかし、そんな予想は関係なしに現地に着くと、予想外の風が吹いています。
そう言えば、昨日(木曜日)は大荒れの一日だった
その風が残っているのだろう。 とにかく風が強くて出航を少し遅らせました。

現地でも地元のおいやんがおっしゃるには、今日はこれから、鏡のような海になるで。
と凪のお墨付きを頂きましたが、まだ風はかなり吹いています。


しかも外気温はかなり低いので、外で突っ立っていると風を引きそうなぐらいです。
だから、車の中で簡単な仮眠を取っていると、
さっきまでバタバタバタとゆれていた旗が少し穏やかな動きになっています。


ゆっくりと車から出て、この時期には珍しい防寒着を羽織ります。
それから、今日、一緒に出る釣友(Borzoiさん)と出港準備を始めます。
そうこうしている内に、少し風が、ましになったので出航する事にしました。


だが〜、沖に出てみると、かなりの風と波が残っています。
進んでいる時には、まったく危険は感じませんがボートがなかなか前に進みません。


やっと、前回のポイントに到着しました。


しかし、今回は釣友のBorzoiさんと一緒なので、少しぐらい風があっても心強く感じます。
私はシーアンカーを入れての釣行にしましたが、Borzoiさんはスパンカーとエンジン推力調整装置で釣り開始です。


ここで、チョクリを少しやりましたが(詳しくは白影の釣行記2009年5月15日を見てください)、風と波が収まらないので危険だと判断し、沖のチョクリ釣りは一時終了し
小鯵釣りに行く事にしました。

これが、問題だったんです。


風裏の島影に入りましたが、そこに行っても、まだ風が回り込んできて
ボートを押し流します。 時々、10mくらいの突風も吹きます。


だから、風の来ない場所を選んで次の釣りの準備をしますが、
油断すると、回り込んできた風によってあっと言う間に風下に流されます。
そうなると、またもやボートが揺れるし、シーアンカーやスパンカーを使用していないのでボートが横を向く可能性があり、そうなると、転覆の可能性さえあります。


だから、少し流されたら、安全な島影に非難します。
(もう沖では釣りを続行出来る状態ではありません)
風も風裏なので、常時、吹くわけではなくて、時々、突風が吹きます。


こりゃ、やりにくいなあと思い、ぐっと島寄りに近づきますが
それはそれで、風の向きが逆になり、今度は島に上陸しそうな状況です。

そんな中で島寄りに近づいて風を避けながら準備をしていると、
風が舞って、ボートが反対の方向に流されて行きます。
おっととエンジンを吹かして、島から離れますが、
離れ過ぎると風に吹かれ、また、どんぶらこっこします。


そんな事をやっている時に
ガ・ガ・ガ という大きな音がし、ボートが大きく傾きました。


うわ〜〜大変だ〜 何が起こったんや〜〜??
海面を見ると、沈み岩にボートが乗っています。
世間で言う、座礁している状態です。


うわ〜〜
めっちゃ、めちゃ焦っています。 

焦っているから自分で何をしたら良いのか、判断がつきませんから
とにかくエンジンを吹かして脱出しようとエンジンをマックスパワーにしますが
ペラが回るだけで、まったくボートは動きません。

これではあかん〜〜と思い、何か棒で押し出そうと考えました。
こんな時に限ってオールを持って来ていません。

他に棒はないものかと探してみると、お!パラソルが目に付きました。
そのパラソルで目一杯座礁している岩を押しましたが、びくともせず、
逆にパラソルがバキバキっと壊れてしまいました。(泣)
困った〜

どうしたらええの〜〜 もう頭の中はパニックになっています。
少し離れた場所に居るBorzoiさんに救助を求めて、大声で呼びましたが、
相手は何?ってな感じです。
そりゃ、そうやろねえ。 こっちがこんな大変なことになっているなんて、
まったく知らないんですからね。


Borzoiさんを呼んでから、少し冷静になりました。
ボートを見ると、もう完全に座礁しています。
水深は50cmもありません。 あれ?これなら足が届くかも? 
でも、下手したらその岩礁から底に落ちてしまうかも知れませんが、
ボートが波と風によって、刻一刻と傾いているので、躊躇している暇がありません。
私はウェルダーを着ているし、思い切ってボートから降りてみました。


降りてみると、なんと、50cmほどに見えた水深が30cmくらいしかありません。
こりゃ、座礁するし、動かんはずやわ。
でも、ボートを降りてみると、何てことはない。 
スロープでボートを押し出すのと何ら変わりはありません。
簡単に押し出せました。
ウェルダーを着ていなかったら、海に飛び込むなんてかなり勇気のいる事ですが
ウェルダーを着ていたので、ほとんど躊躇せずに海に飛び込めました。


その後、直ぐにボートに乗ってエンジンをかけ、沈み岩から離れたのは言うまでもありません。
その直ぐ後にBorzoiさんが心配して到着しました。
私が海の上に立ったのでびっくりしたそうです。 そりゃ、そうやろねえ。


皆さんも沈み岩、洗い岩には気をつけてください。


教訓1: 陸地に向かって風が吹いている時は絶対に陸地に近づくな!
教訓2: 座礁してしまったら決してペラを回すな!

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